テレビに出演したり、観光大使になったり、有名な方から楽曲提供があったり、はたまたFIRST TAKE(ファーストテイク)に出演したり。
かと思えばトラブルもあり、もはや日常に溶け込みつつあるVtuber
様々なサイトやメディアで歌唱力が!人気が!と取り上げられていますが、そこには「なぜ」「どこが」がとにかく足りない。
おすすめするからには「ここが良い!!」をぜひ強く知ってほしく思います。
歌がうまい、歌唱力、といったボヤっとしたものではなく
もっと「ここ」を知ってもらえる様に、個々に優れていると思うところに対し1名ずつ部門を作り紹介していきます。
各部門発表
歌唱力!なんて雑には言いません。
ここが優れている。それはなぜか!を解説していきます。
参考動画も載せていますのでよかったら一度聴いてみてください。
総合力部門:燦鳥ノム
総合力が最も高いと思う方は、サントリー公式VTuberの燦鳥ノム(さんとりのむ)さんです。
今は年数回の配信になっていますが、その年数回の時に生歌が聴けるので配信を楽しみにしています。
さて、総合力というぼやっとした表現になってますが、なぜはっきりとこれという表現にならないのか。
歌唱力、という雑な表現で言うのであればまさにそれなのですが、正直歌を初めて聴いたときに受けた衝撃が大きく、そこから陥落するイメージを持てないくらいに、どこで見つけたんだよこの人って思ってます。
総合力とはいったい何を総合しているのか、燦鳥ノムさんは強みを何個も持っており、総合力としか言えない意味をきっと分かってもらえると思います。
・声質
澄んだ声、親しみのあるお姉さんを思わせる
・中音域から高音域の声質の安定感
通常高音域になるほどに声質が鋭く、痛くなるが中音域の柔らかい声質のまま上がっていく
・歌によって変化する魅せ方
しっとりした歌から、鋭い歌まで変化をつけて歌える魅せ方の大きな幅
・リズムキープ力
とにかくリズムがずれない。かといってただリズムをなぞっているのではなく抑揚がある
・音を巻く力
ヨーデルのように音を回すような急激に音を上下させる表現を苦も無くできる
数点あげてみましたが、とにかくすごいです。
難しい曲であるドラマツルギーや虎視眈々を歌い上げたかと思っていたら、オリジナル曲のLife is tastyがめちゃくちゃ難しい。
でもそれを本人は普通に歌ってしまう。
いや……本当にただただすごいです。
リズム感部門:白上フブキ
リズム感部門はホロライブプロダクション1期生の白上フブキ(しらかみふぶき)さんです。
そのリズム感は……歌でもリズムがずれないのでわかりますが、どちらかといえば天性のものなのか、音に声を当て込んだりフリートークのときにわかります。
以前Crypt of the NecroDancerという音ゲーアクションをやっていたときに、リズムに合わせて声を入れていましたが、それがとにかくブレない。
トークのリズム感。これに関してはリズム感というより間の取り方と言ったほうが正しいですね。
じゃあ歌にリズム感が不足してるのか?と言われるとそんなことは全くなく、ライブで聴いても音はブレません(入りをうっかりやらかすことは多々ありますw)
トークのリズム感はおそらく話題や言葉を引き出す力がすぐれているためと思われます。
実際にホロライブのメンバーが配信に寝坊した時に寝坊配信をよくやっており、何時間も起きるまでフリートークだけで場を繋いでいます。
音に対して合わせる能力というよりは、場の状況に対して臨機応変に言葉などを合わせることができる能力に優れている。と思います。
声質部門:ロボ子さん
声質部門はホロライブプロダクション0期生のロボ子さんです。
とにかく声質がずるい。いや、本当ずるい。
苦手な方もいますが、ウィスパーボイス(息漏れの多い声)とエッジボイス(喉に引っかかるような、あ゛あ゛あ゛のような声)、少年のような少女のような低音域
さらにウィスパーボイスの声に広がりが大きく、オリジナル曲の「リルビ」という曲を聴いたときに一気にファンになりました。
いわゆるイケメンボイスとは異なり、格好いい、かわいいとはまた違うずるい声です。
ちなみに……ロボ子さんですがウィスパーとエッジを組み合わせるとかいう意味不明なとんでもないことをやってたりします。
いったいなにをどうやってそうなったんだよ……と、ただただすごいです。
安定感部門:戌亥とこ
安定感部門はにじさんじの戌亥とこ(いぬいとこ)さんです。
歌うケルベロス。
戌亥とこさんといえば歌唱力に定評がありますが、個人的にはそれを支えるのは歌の安定感だと思っています。
いや……正直めっちゃ声もいいんですけどね。ロボ子さんがいなかったら声質部門は違ってました。
さて、安定感ですが、戌亥とこさんは高音域が苦手です。
その代わりと言うと語弊はありますが、低音から中音域の響きと裏声の色っぽさがとにかく素晴らしく、その響きを保ったまま歌い続けることができます。
ほとんどの方は自分の声の響きをある程度リズムや高さが決まっていないと「響き」を維持することができない、声がふわふわしてしまいますが、苦手とする高音域はさておき(とはいえ高音域でも安定はしている)、リズムや音域に左右されることなく響きを維持して歌っています。
リズムをとり続けるという安定感ももちろんあるのですが、自身の響きをずっと安定して出すことが出来る。
そんな安定感が素晴らしいです。
表現力(歌に沿った)部門:星街すいせい
表現力(歌に沿った)部門はホロライブプロダクション0期生の星街すいせい(ほしまちすいせい)さんです。
おそらく現在最も有名なVTuberではないでしょうか。
ファーストテイクにも出演、テレビでも取り上げられたりと、耳に目にする頻度の高い方です。
ちなみにお姉さんがいますが、お姉さん大概歌うまいです。
さて、歌に沿った表現力とは何か。
ただの表現力ではないのか。
いや、そもそも歌うまはすいちゃんだろ!などいろんな声が聞こえてきそうですが、なぜ表現力にしたのか。
おそらくわかる方はわかると思います。
歌に沿った表現力、簡単に言ってしまうと歌詞をそのままに表現する力です。
基本的に力強い歌い方ですが、しっとりした歌はしっとりとしています。
これ、結構難しいです。
しっとりというと声を小さくしたりウィスパーボイスにしたりする方が多いですが、星街すいせいさんは違ってます。
長所とも短所とも言えますが、基本的に声質は変わりません。ですが声質は変えず表現の仕方、息を吐く量やガナり、あえて低い音を裏声にして、そこより高いところを地声で勢いをつけるなど、とにかく表現の引き出しが素晴らしいです。
歌詞を素直に聴かすことが出来る、正直なかなか無い才能です。
※ちなみに本人はそんなこと意識してないと話しています
格好いい歌が多いので、入門としても非常に良いと思います。
表現力(自己解釈)部門:AZKi
表現力(自己解釈)部門はホロライブプロダクション0期生のAZKi(あずき)さんです。
先述の星街すいせいさんと同じ事務所に所属していたAZKiさん、歌をメインにした事務所だったためか、歌唱力には定評があります。
声質は澄んでいて、少しウィスパー感もあります。
声量はありますが、基本的に声を張るということはあまりなく、聴いていて落ち着く声質です。
リズムが崩れることもなく、ほんわかとした歌のお姉さんのような印象を受けます。
さて、自己解釈の表現力とはいったい何なのか。
自己解釈の表現力とは簡単にまとめると、歌詞を自分なりに解釈して歌う力です。
例えば、アップテンポな歌があると普通はアップテンポにテンションが上がるように、力強く歌うと思います。
ですがAZKiさんは、歌詞や背景に着目し、リズムや曲調だけに捕らわれず、その歌の違った引き出しを見つけ出すことに優れています。
表現力の高さはホロライブ内で声優オーディションをしたことがあり、その時にも発揮されていました。
こうなんじゃないかな?を自然に疑問視して、それを昇華させて自分のものにしてしまう。
ほかの人がやってもこうはならない。と言える。
そしてそれを柔らかい歌声で伝えることが出来る。そんな才能を持っています。
自分の強みを理解してる部門:道明寺ここあ(初代)※動画なし
自分の強みを理解してる部門は初代の道明寺ここあさんです。
初代??と思った方。はい!当然です。
道明寺ここあさんはもともと違う方が歌声をあてており、2021年10月19日までの歌が初代の方が歌っています。
Youtubeに現在は公式の動画がなく、探したら出てきますので是非探してみてください。ちなみにおすすめは完全感覚Dreamerとドラマツルギーです。
自分の強みを理解してる。とは一体どういうこと?と思う方が多数でしょう。
私が思ったのは、どういう歌が流行っているかはもちろん気にしていると思いますが、むしろ自分の声の強さが見える音域、曲調をすごくわかっている、おそらく色々と試行錯誤をして行きついたんだろうと思います。
同じような声質の方といえば、にじさんじ所属のでろーんこと樋口楓さんがいます。
が!!正直この二名は全然違うと思います。
声質は道明寺ここあさんの方が細いですが、その代わり高音になるにつれ声に芯が入ってきます。
耳が痛くなるくらいになってくると今度はエッジが入ってくることで耳が痛くなることなく力強さを保ったまま高音に持って行っています。
樋口楓さんのあの声はおそらくもともと持っていたものが9割以上
対して道明寺ここあさんはもともとはいいところ4割、おそらく3割くらいで、自分で試行錯誤していまのところに持ってきたのではないかと思っています。
高音域、低音域が特にわかりやすく、意図的に声をひっかけている時があります。
こうしたほうがより良いのではないか。を試してきた人のやり方です。
努力の人、だからこそ自分の強み、逆にいうと弱いとこもよくわかっているからこそ魅力を引き出すことができるのだと思います。